薬物乱用頭痛について

薬物乱用頭痛とは?

「薬を飲んでも頭痛がなかなか良くならない…」
「むしろ頭痛が今までより増えてしまった気がする…」

もしそんなお悩みがあるなら、それは薬物乱用頭痛かもしれません。

薬物乱用頭痛とは、頭痛薬を長期間または頻繁に使い続けることで起こる慢性的な頭痛のことです。

片頭痛や緊張型頭痛など「もともと頭痛持ち」の方が、市販の痛み止めを常用するうちに起こりやすくなります。

特に30~60代の女性は、家事や仕事、ホルモンバランスの変化によって頭痛を抱えやすい年代です。

「忙しいからとにかく薬で抑えたい」と思ってしまうのも自然なことですが、実はそれが頭痛を悪化させてしまう大きな落とし穴になることがあるのです。

薬物乱用頭痛の症状

薬物乱用頭痛は、最初は「最近、薬が効かないなぁ…」と感じる程度ですが、徐々に次のような症状が現れてきます。

・頭痛の頻度が増える(ほぼ毎日、もしくは月15日以上頭痛がある)
・痛みの質が変わる(ズキズキした痛みだけでなく、締め付けられるような重い痛みなども出てくる)
・薬が効きにくくなる(飲んでも頭痛が治りにくい)
・疲労感や集中力の低下(頭痛が治らなくて、仕事や家事に支障が出る)

このように「薬を飲んでいるのに頭痛が減らない…」「頭痛の頻度がむしろ増えている…」と感じたら、薬物乱用頭痛を疑うサインかもしれません。

薬物乱用頭痛の主な原因とは?

薬物乱用頭痛の原因は、頭痛そのものではなく「薬の使い方」にあります。

代表的な要因は次の通りです。

・市販の頭痛薬(鎮痛薬)を月に10日以上、3か月以上続けて使用している
・片頭痛治療薬(トリプタン製剤)を月に10日以上使い続けている
・「薬を飲まないと不安」という気持ちから予防的に服用している
・頭痛薬を飲んだ日を記録せず、薬の使用を続けている

つまり、薬物乱用頭痛は「薬を飲んでいるから安心」と思っているうちに、知らず知らずのうちに悪循環へと陥ってしまう頭痛なのです。

薬物乱用頭痛の対処法

もし「いつもと違う頭痛」だと感じたら、自己判断せず、まずは必ず脳神経外科や神経内科を受診してください。

なぜなら、頭痛の中には薬物乱用頭痛のほかにも、

・クモ膜下出血
・脳出血
・脳腫瘍
・脳梗塞

といった命に関わる重大な病気が隠れている場合があるからです。

こうした病気は、発見が遅れると後遺症が残ったり、最悪の場合は命の危険につながることもあります。

ですから「ただの頭痛だから」と軽く考えず、まずはMRI検査や専門医の診察を受けて安全を確認することが大切です。

特に、
「これまでの頭痛と違う」
「急に強い痛みに襲われた」
「吐き気やしびれを伴う」
といった症状がある時は、迷わず医療機関を受診するようにしてください。

薬物乱用頭痛の治療法

薬物乱用頭痛の治療の基本は、薬の使用をコントロールして頭痛を悪循環から解放することです。

代表的な治療法には次のようなものがあります。

・薬の中止または減量
 頭痛薬を一旦やめるか、医師の指導のもとで調整していきます。最初は頭痛が一時的に強くなることもありますが、続けることで頭痛の頻度が徐々に減っていきます。
・予防薬の使用
 片頭痛や緊張型頭痛がある方には、再発を防ぐために予防薬(抗てんかん薬、抗うつ薬、β遮断薬など)が処方されることもあります。
・生活習慣の見直し
 睡眠リズムを整える、ストレスをためこまない、カフェインの摂りすぎに注意するなど、日常生活の改善も欠かせません。
・頭痛薬の服用記録
 「いつ、どのくらい薬を使ったか」「どんな状況で頭痛が起きたか」を記録することで、頭痛のパターンを把握しやすくなります。

薬物乱用頭痛は「薬の服用を正しく対処すること」で回復が見込めます。

焦らず、専門医に症状を説明し、改善を目指していきましょう。

薬物乱用頭痛の予防法

薬物乱用頭痛は「正しい薬の使い方」と「日常生活の工夫」で防ぐことができます。

普段から次のような点を意識してみましょう。

・薬を飲む回数を記録する
 ⇒「今月は何回薬を飲んだか」を確認しましょう。月10日を超えていたら要注意です。
・早めに医師に相談する
 ⇒薬を飲んでも頭痛が減らない、回数が増えていると感じたら、一人で抱え込まずに医師に相談しましょう。
・睡眠のリズムを整える
 ⇒不規則な睡眠は頭痛を招きやすくなります。できるだけ毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起きる習慣をつけましょう。
・ストレスをためこまない
 ⇒ストレスは頭痛の大きな引き金です。深呼吸やストレッチ、アロマ、軽い運動など、自分に合ったリラックス法を見つけましょう。
・カフェインの摂りすぎに注意
 ⇒コーヒーやエナジードリンクの飲みすぎは、頭痛を悪化させることがあります。適度に飲む程度にしましょう。
・バランスの良い食事を心がける
 ⇒偏った食生活は体調の乱れにつながります。鉄分・マグネシウム・ビタミンB群を意識すると頭痛予防に役立ちます。

ちょっとした生活習慣の見直しで、薬に頼らず頭痛の頻度を減らせる可能性があります。

薬物乱用頭痛でつらい時にしてはいけないこと

薬物乱用頭痛の時は「楽になりたい…」と思っても、かえって悪化させてしまう行動があります。

つらい時ほど次のことに注意してください。

・自己判断で薬を飲み続ける
 ⇒「もう少しなら大丈夫」と薬を重ねて飲むと、悪循環が進んでしまいます。
・市販薬を複数組み合わせて飲む
 ⇒成分が重なって副作用が強く出る可能性があります。必ず医師に相談をする。
・強いマッサージをする
 ⇒首や頭を強くもみほぐすと、逆に痛みが悪化することがあります。
・アルコールを飲みすぎる
 ⇒一時的に楽になったように感じても、血管の収縮・拡張を繰り返し、頭痛を悪化させます。
医療機関を受診しない
 ⇒「そのうち良くなる」と放置すると、慢性化して改善が難しくなることがあります。

つらい時ほど「正しい薬の服用」と「医師の診断」が大切になります。

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